【3月9日 AFP】西アフリカ・マリ北部で8日、国連(UN)の基地に対する砲撃があり、平和維持軍の兵士1人と子ども2人が死亡した。

 国連マリ多次元統合安定化派遣団(MINUSMA)によると、反政府組織の活動拠点となっている都市キダル(Kidal)にある同派遣団の兵舎に向け、同日午前5時40分(日本時間午後2時40分)から30発以上のロケット弾が発射された。

 同派遣団は声明で、ロケット弾発射地点を確認後の午前6時(同午後3時)ごろ、国連施設から2キロの地点に対し応射したと発表。砲撃によりMINUSMAの兵士1人が死亡、8人が負傷した他、基地近くにいた市民2人が死亡、4人が負傷したことを明らかにした。

 また同派遣団はその後ツイッター(Twitter)で、死亡したのはアラブ系遊牧民クンタ(Kunta)族の子ども2人で、負傷者は3人だったと発表した。

 犯行声明は今のところ出ていないが、キダルはマリ北部のトゥアレグ(Tuareg)民族による分離独立運動の拠点となっている。トゥアレグ人は1960年代以降、同地域で複数の蜂起を起こしている。

 同国では前日の7日、首都バマコ(Bamako)のナイトクラブが武装集団に襲撃され、フランス人とベルギー人の各1人を含む5人が死亡する事件が発生。イスラム過激派組織「アルムラビトゥン(Al-Murabitoun)」が犯行声明を出しており、捜査当局による犯人の捜索が続いている。(c)AFP/Serge DANIEL