【3月6日 AFP】ボンドガール風の女スパイの先入観を捨てよ──情報当局の人材確保のためには採用対象を中年の主婦層にも広げる必要があるとした英議会の報告書が5日、公表された。

 英議会の情報保安委員会の報告書は、英情報局保安部「MI5」、英対外情報部「MI6」、英政府通信本部「GCHQ」における女性職員の割合は37%で、多くは補助的業務についていると指摘した上で、「ミドル世代、もしくはキャリアの中堅期にある女性や母親たちには豊富な人生経験がある。ゆえに未開発の人材供給源となる可能性がある」とし、これら機関に対し、女性職員の採用に英国で人気の育児情報サイト「マムズネット(Mumsnet)」などの利用を奨励している。

 英議会の報告発表に先立ちフランスでは前週、仏情報機関「対外治安総局(DGSE)」の女性情報員たちの私生活の暴露記事が相次いで仏高級誌に掲載された。女性職員増を目指すDGSEの活動の一環であることは明らかだ。

 英各情報機関の女性職員率37%は、DGSEの26%よりは多い。だが、女性が48%を占める米中央情報局(CIA)よりははるかに少ない。(c)AFP