【3月6日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」が5日、イラク北部モスル(Mosul)近郊の古代アッシリアの都市ニムルド(Nimrud)の遺跡を重機で破壊し始めたことが分かった。イラク観光・遺跡省が公式フェイスブック(Facebook)ページで発表した。

 匿名を条件に取材に応じたイラクの遺跡管理当局者もこれを確認。破壊行為は5日、正午の礼拝の後に始まり、現場には遺物の運び出しに使用された可能性のあるトラックが確認されたという。破壊の規模は今のところ分からないとしている。

 紀元前13世紀に造られたニムルドは、ISの支配下にある同国第2の都市モスル(Mosul)の南東30キロのチグリス川(Tigris River)沿いに位置する。

 ISはこれまでにも同国で遺跡や遺物を破壊しており、専門家からは、次は国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の世界遺産に登録されている2000年以上前のハトラ(Hatra)遺跡が破壊されるのではないかと危惧する声が上がっている。(c)AFP/Karim Abou Merhi and Jean Marc Mojon