【2月26日 AFP】中国東部・山東(Shandong)省の平度(Pingdu)で、生後7か月のトラが高層ビルから転落死したと国営紙が25日、報じた。春節(旧正月、Lunar New Year)を祝う花火に驚いて転落したのではないかという。

 地元紙「半島都市報(Peninsula City News)」によると、春節の夕食会から車で帰宅する途中の男女が、高層ビルの脇に大きな動物が倒れているのを発見し警察に通報した。2人は大型犬だと思ったという。同紙が掲載した写真には、頭部から血を流して地面に横たわるトラの姿が映っている。

 中国では大量の花火を打ち上げて新年を祝う伝統がある。警察では、高層ビルの一室で飼われていたトラが、花火の音に驚いておりを飛び出し、転落したのではないかとみている。

 トラは骨などが伝統薬の材料として珍重され、中国で人気が高い。国内のトラ飼育数は近年急増しており、現在は約200か所の飼育場でおよそ6000頭が飼育されている。一方、100年前には10万頭いた野生のトラの生息数は、国際自然保護連合(International Union for the Conservation of Nature)によれば既に3000頭に激減し、絶滅の危機にある。(c)AFP