チェルシーファン、ロンドンでも差別チャントか 警察が捜査
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【2月22日 AFP】フランス・パリ(Paris)の地下鉄でチェルシー(Chelsea)のサポーターが起こした人種差別問題について、英警察は21日、サポーターの一団がロンドン(London)市内の地下鉄でも差別的なチャントを歌っていたとの苦情が寄せられ、こちらについても捜査を開始したと発表した。
パリでの人種差別については、17日に行われた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2014-15)のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain、PSG)対チェルシー戦の試合前に、チェルシーのサポーターが「俺たちはレイシスト(人種差別主義者)、俺たちはレイシスト、これが俺らのやり方」と歌いながら、電車に乗ろうした黒人男性をホームに押し返していたことが、乗客の撮影した動画によって明らかになっていた。
こちらの件についてはすでに捜査が始まっていたが、今度は試合観戦から戻ったロンドン市内のセント・パンクラス(St Pancras)駅で、チェルシーファンの一団が人種差別的な歌を歌っていたとの苦情が一般の乗客から寄せられた。
英鉄道警察(British Transport Police)のギル・マレー(Gill Murray)警視は声明を発表し、そのなかで「パリ北(Gard du Nord)駅発の午後6時40分の列車に乗っていた男たちが、人種差別チャントを歌っていたとの報告が、一般の乗客から入った。男たちの行為に不快な気分にさせられたそうだ」と話した。
「男たちは列車を降りるとすぐに、叫びながら構内を練り歩いていたという。パリ発のその列車に乗車していた方や、当該の駅にいた方、また捜査の助けになる情報をお持ちの方がいれば、至急、われわれまでご連絡いただきたい」
パリ地下鉄での事件は、大きな波紋を呼んでいる。チェルシーは事件の調査を行い、すでに5人のサポーターに対して、本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)での観戦を一時禁止にする処分を下している。
21日に行われたバーンリーFC(Burnley FC)戦の試合後、チェルシーの広報担当者は、今回の件でも警察の捜査に協力していると話した。
「もちろん、鉄道警察が新たな捜査を行っていることは知っている。警察とは連絡を取っているし、われわれにできることがあれば、協力は惜しまないつもりだ」
(c)AFP