【2月21日 AFP】2つの大型サイクロンの直撃を受けたオーストラリアでは21日、当局による被害状況の調査が進められている。

 勢力が最も強いカテゴリー5に発達したサイクロン「マーシャ(Marcia)」は20日、同国北東部クイーンズランド(Queensland)州を猛スピードで駆け抜け、数百棟の住宅の倒壊や停電などの被害を出した。

 マーシャが上陸する数時間前には、北部特別地域(Northern Territory、準州)にカテゴリー4のサイクロン「ラム(Lam)」が上陸。州都ダーウィン(Darwin)から約500キロ離れたエルチョ島(Elcho Island)に近い先住民の居住地域に大きな被害をもたらしていた。

 しかし、当局によると現在のところ、死者や行方不明者、重傷者の報告はない。クイーンズランド州のアナスタシア・パラシェイ(Annastacia Palaszczuk)首相は報道陣に対し21日、「これまでのところ人命が失われたとの報告がないことに、皆が安堵している」と述べた。

 2つのサイクロンはいずれも、すでに熱帯性低気圧に変わっている。ただし、オーストラリア気象局は洪水や大雨、暴風、高波の恐れはまだあると警告している。(c)AFP