【2月19日 AFP】(一部更新)アルゼンチンで1994年に発生したユダヤ人センター爆破事件の真相の隠蔽(いんぺい)にクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル(Cristina Fernandez de Kirchner)現大統領が関与したと主張する予定だったアルベルト・ニスマン(Alberto Nisman)検事が不審死を遂げた問題で、検事の死からちょうど1か月となった18日、首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)で「沈黙の行進」が行われ、正義を求める数万人が雨の中参加した。

 地元警察は参加者数を40万人としているが、連邦警察は約5万人としている。参加者らは、「ニスマン検事に敬意を表する」と描いた横断幕などを掲げ、およそ1.7キロにわたって無言のまま市内を行進。参加した教師のマルタ・カネパさん(65)は、「真実のために命を落とした男性が正当な扱いを受けることを願って参加した」と話した。

 検察官らや野党関係者が率いたこの行進は、アルゼンチン国内で政治論争を引き起こし、任期終盤を迎えた大統領への圧力を強めることにもなったこの問題に対し一般市民が行った初の大規模な抗議活動となった。(c)AFP/Daniel MEROLLA