【2月19日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は18日、米首都ワシントン(Washington D.C.)で同国政府が主催した「暴力的過激主義対策サミット」で、欧州各国とイスラム教の指導者に対し、「過激派の誤った誓約」を打破するためには一致団結する必要があると訴えるとともに、「テロリスト」の組織がイスラム教を代表するものであるとの考え方を否定した。

 欧州や中東で過激派による残虐な事件が続く中、60か国の代表が参加した同サミットで演説した大統領は、「テロリストらは世界10億人のイスラム教徒たちを代弁する存在ではない」と主張。イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」や国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のような組織は「(自らの)正当性を必死に主張している」として、デンマークやフランス、シリア、リビアで相次いだ事件を「イスラム過激派」によるものだと明言しない大統領をやり玉に上げる米国内の批判をけん制した。

 大統領はまた、イスラム教をISやアルカイダと関連付けることは、これらの組織が広めようとしている虚偽の主張を受け入れることになると指摘。「彼らは宗教指導者や聖戦士を演じている」とした上で、「彼らは宗教指導者ではなくテロリストだ。われわれはイスラム教と戦っているわけではない」と強調した。(c)AFP