【2月19日 AFP】ドーピングでツール・ド・フランス(Tour de France)のすべてのタイトルをはく奪されたランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏が、駐車中の2台の車に衝突して恋人に罪の身代わりをさせたとする不注意運転に対して有罪を認めたと、米アスペン・デーリー・ニューズ(Aspen Daily News)紙が18日、報じた。

 裁判記録によると、タイトルが剥奪された翌年の2013年に運動能力向上薬を摂取していたことを認めたアームストロング氏は、罰金と裁判費用の合計238ドル50セント(約2万8000円)を支払ったとされている。

 43歳のアームストロング氏は、この事件について3月に審理が開かれる予定になっていたが、罰金を支払い罪を認めたことで裁判に出廷する必要がなくなる。

 この事件では当初、恋人であるアンナ・ハンセン(Anna Hansen)さんが昨年12月28日にアームストロング氏の車で衝突事故を起こしたとして起訴されていた。

 ハンセンさんは事故当時、アスペン美術館(Aspen Art Museum)で開かれていたパーティーの帰りに自分がハンドルを握っていたと証言したが、後日の事情聴取で運転していたのはアームストロング氏であったことを認めた。

 一方で16日には、米保険会社SCAプロモーションズ(SCA Promotions)が、仲裁裁定でアームストロング氏に対してツール・ド・フランスを制覇していた1999年から2005年までに受け取った報酬など合計1000万ドル(約11億8000万円)の支払い命令を勝ち取ったと発表。SCAは、2年前にアームストロング氏がドーピングを認めた直後に返金を求めていた。

 アームストロング氏はまた、偽証罪をめぐる連邦裁判が控えており、その賠償金は総額1億ドル(約118億円)に上るとみられている。(c)AFP