【2月18日 AFP】イタリア代表の育成年代に「黒人選手が多すぎる」と発言し、物議を醸したアリゴ・サッキ(Arrigo Sacchi)氏に対して、イタリア政府の要人も17日、発言を非難する声明を出した。

 マッテオ・レンツィ(Matteo Renzi)政権の官房長官にして、内閣ではスポーツの責任者を務めるグラツィアーノ・デルリオ(Graziano Delrio)氏は、「30年前のイタリアと今のイタリアは違う」と声明を発表した。

「若い選手のなかには、海外にルーツのある両親を持つ者もいるが、彼らはイタリアで生まれ育ったれっきとしたイタリア市民だ」

「われわれの学校へ通い、われわれのグラウンドでわれわれのサッカーをプレーする若い世代の一員だ。イタリアのユースシステムを再び活性化したいなら、肌の色というテーマは出発点としてまったくもって不適切だ」

 名将と称えられたサッキ氏が、イタリアのU-20世代に対して発した「黒人が多すぎる」という発言、さらにはイタリアが「威厳もプライドもなくした」という発言は、世界中から批判の的となっている。

 サッキ氏はその後、この発言は文脈を無視して抜き出されたもので、自身は人種差別主義者ではないと主張している。(c)AFP