【2月18日 AFP】イタリア代表の育成年代に「黒人選手が多すぎる」と発言し、物議を醸したアリゴ・サッキ(Arrigo Sacchi)氏に対して、マリオ・バロテッリ(Mario Barwauh Balotelli)の代理人も批判の輪に加わっている。

 これまでにイタリア代表やACミラン(AC Milan)を率いたサッキ氏は、ミランで1989年と90年のヨーロッパチャンピオンズカップ(European Cup、現在は欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League))連覇を達成した名将にして、革新的な戦術家として知られている。

 しかしサッキ氏が16日、「今のイタリアには尊厳もプライドもない。なぜなら、20歳以下のリーグでプレーしているほとんどの選手が外国人であり、若手選手の多くは黒人だからだ」と発言すると、ソーシャルメディアで批判が殺到した。

 サッキ氏は同時に、自分は「人種差別主義者ではない」とも主張しているが、今回の発言に対しては、元イングランド代表のギャリー・リネカー(Gary Lineker)氏ら、スポーツ界の著名人も非難のコメントを出している。

 バロテッリの代理人を務めるミノ・ライオラ(Mino Raiola)氏は、サッキ氏を「無知」と評した上に、今回の発言はイタリア人の印象を悪くするだろうと皮肉のこもったコメントを出した。バロテッリはガーナ移民の両親の下に生まれ、イタリア人夫妻に養子に出された経歴を持っている。

 ライオラ氏は「イタリアサッカーの重鎮には、無教養な人間が多すぎる。だから私たちは…イタリア系の人間として、サッキ氏の発言が恥ずかしい。印象は抜群だがね」とコメントした。

 リネカー氏も17日、ツイッター(Twitter)に、「イタリアサッカーには人種差別主義者が多すぎる」と投稿している。