【2月18日 AFP】米大リーグ(MLB)、ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のアレックス・ロドリゲス(Alex Rodriguez)らが薬物規定違反となったいわゆるバイオジェネシス・スキャンダルで、禁止薬物を提供したバイオジェネシス(Biogenesis)社の経営者、アンソニー・ボッシュ(Anthony Bosch)被告に対して17日、連邦判事から禁錮4年の刑が言い渡された。

 リーグ史上最悪の規模となったこのスキャンダルでは、ボッシュ氏がロドリゲスらにヒト成長ホルモン、ステロイド、テストステロンなどの禁止薬物を提供したことが発覚し、162試合の出場停止処分を受けたロドリゲスをはじめ、13人の選手に出場停止が科された。

 ボッシュ氏は昨年10月、テストステロンの提供で有罪を認めている。

 検察は、ボッシュ氏がMLBや連邦当局の捜査に協力的だったことを考慮し、寛大な措置を求めていたが、メジャー各球団のバッテリー陣のキャンプ入りを目前に控えたこの日、地方裁判所のダリン・ゲイルズ(Darrin Gayles)判事はかなり厳しい判決を下した。

 ボッシュ氏は、最盛期には顧客から月最大1万2000ドルの報酬を受け取っていたが、2013年にマイアミ・ニュー・タイムズ(Miami New Times)が同氏とロドリゲスのつながりを詳細に報じたことで、組織的なドーピングの実態が明らかになり始めた。

 この問題で出場停止を科されたのは、ロドリゲス以外にネルソン・クルーズ(Nelson Cruz)、ジョニー・ペラルタ(Jhonny Peralta)、エバース・カブレラ(Everth Cabrera)、ファウティノ・デロスサントス(Fautino De Los Santos)、フランシスコ・セルベーリ(Francisco Cervelli)、フェルナンド・マルティネス(Jesus Fernando Martinez Alvarez)、アントニオ・バスタルド(Antonio Bastardo)、へスス・モンテロ(Jesus Montero)、セルジオ・エスカローナ(Sergio Escalona)、ジョーダニー・バルデスピン(Jordany Valdespin)、シーザー・プエロ(Cesar Puello)、ジョーダン・ノルベルト(Jordan Norberto)の12人。

 また、これ以前にテストステロン(testosterone)の陽性で50試合の出場停止を科されたバートロ・コロン(Bartolo Colon)、メルキー・カブレラ(Melky Cabrera)、ヤスマニ・グランダル(Yasmani Grandal)の3選手も、バイオジェネシスから禁止薬物の提供を受けていた。

 さらに、今回の捜査結果が明らかになる前には、ナ・リーグ最優秀選手(MVP)に選出されたことのあるライアン・ブラウン(Ryan Braun)も、バイオジェネシスとの関わりで65試合の出場停止を科されている。(c)AFP