【2月16日 AFP】ボクシング、無敗の王者フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.、米国)は15日、マニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)との対戦を希望していると語ったものの、両選手が共に試合の契約にサインはしていないと明かした。

 この日、米ニューヨーク(New York)のマディソン・スクエア・ガーデン(Madison Square Garden)でNBAオールスターゲーム2015(2015 NBA All-Star Game)を観戦したメイウェザーは、試合中に行われたインタビューの中で、長らく待たれている対戦の契約が事実上結ばれたという世界的な報道は、早計だとコメントした。

 英日曜紙サンデー・テレグラフ(Sunday Telegraph)は、パッキャオ陣営筋の話として、「パックマン(Pac-man)」ことパッキャオが、2億5000万ドル(約296億円)の価値があるとみられる一戦の契約にサインしたと報じていた。

 しかし、「それは事実ではない」とメイウェザーは語り、「オレはまだサインしていないし、彼もまだだ」と続けた。

「ただの憶測やうわさだ。とはいえ、対戦できることを期待している」

 パッキャオのプロモーターであるボブ・アラム(Bob Arum)氏が試合の契約は間近と語ったことで、5月2日に米ラスベガス(Las Vegas)で両者が対決するのではといううわさがこのところ高まっている。

 パッキャオの戦績は57勝(38KO)5敗2分、メイウェザーの戦績は47勝(26KO)となっている。

「パウンド・フォー・パウンド」のチャンピオンと評され、同世代では最強とされる2人の対戦は、夢の一戦と言われながら実現せず、ボクシング界を落胆させてきた。

 これまで幾度も対戦を実現させようとの試みがあったが、様々な問題のために試合は行われなかった。しかし、両者は1月下旬に米マイアミ(Miami)で行われた米プロバスケットボール協会(NBA)の試合で顔を合わせており、話し合いは順調に進んでいる様子をうかがわせた。

 しかしながら、両者のテレビ局との契約については解決しなければならない問題となっている。

 メイウェザーはショータイム(Showtime)と、パッキャオはHBOと契約を結んでおり、ライバル局同士がどのように利益を分配するか決定しなければならない。

 ショータイムとHBOは、2002年のマイク・タイソン(Mike Tyson)氏とレノックス・ルイス(Lennox Lewis)氏の一戦を最後にそういった契約を結んでいない。(c)AFP