【2月15日 AFP】デンマークの首都コペンハーゲン(Copenhagen)で14日、イスラム教と言論の自由についての討論会が行われていた文化センターが男に銃撃され、少なくとも1人が死亡、警察官3人が負傷した。

 討論会には2007年にイスラム教の預言者ムハンマド(Mohammed)の風刺画を発表し、世界的な抗議行動のきっかけを作ったスウェーデンの漫画家ラーシュ・ビルクス(Lars Vilks)氏とデンマーク駐在のフランス大使も出席していた。

 銃撃した男は警察官らと銃を撃ち合った後に車で逃走した。容疑者が逃走に使った車は事件の約2時間後に見つかった。警察は容疑者の行方を追っている。死亡した人の身元は分かっていない。当初、銃撃犯は2人だと発表されていたが、目撃者の証言から1人であることが分かった。

 警察は、黒いフード付きジャケットを着て黒みを帯びた赤茶色の帽子をかぶり、黒いかばんを持った容疑者の男の写真を公開した。警察によると容疑者は年齢25~30歳、身長約185センチ、運動選手のような体格だという。

 現地のメディアは、襲撃犯は自動小銃で短時間にできる限り多くの銃弾を発射したようだと伝えている。デンマークのヘレ・トーニングシュミット(Helle Thorning-Schmidt)首相は「テロ攻撃」だと述べた。

 討論会に出席していたが自身は無傷だったフランスのフランソワ・ジムレ(Francois Zimeray)駐デンマーク大使は現場からの電話でAFPに対し、「私の直感では銃弾は少なくとも50発は発射されたと思う。現場に来ている警察官は200発と言っている。銃弾はドアを貫通し、その場にいた人たちは床に身を伏せた」と述べるとともに、事件は今年1月7日にフランスのパリ(Paris)で発生した風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)銃撃事件を再現しようとしたものだとの見方を示した。(c)AFP/Sören BILLING with Hugues HONORE in Stockholm