【2月10日 AFP】セルビア軍は9日、軍備の近代化資金を調達するため、旧ソ連時代の戦車やロケット発射装置など大量の余剰兵器を競売にかけると発表した。

 セルビア国防省が競売にかけた兵器類は、旧ソ連で開発されたT-55戦車282両、装甲兵員輸送車68両、各種銃器1283丁など。売上金は全て最新型兵器の研究開発および購入に充てるという。

 ただし、ガレージを武器でいっぱいにしたいという愛好家には残念なことに、「出品」された武器に関する情報提供を受けられるのは、武器売買の許可を得ている企業のみだ。

 セルビア軍は、これらの兵器の価格や目標の調達額などは明らかにしていない。

 資金調達を目的とした競売は、セルビアが進める軍備近代化の一連の動きの中の一環だ。

 セルビアの前身ユーゴスラビアでは徴兵制が敷かれていたが1990年代にユーゴは解体。セルビアも、2011年に同制度を廃止。約3万の職業兵がこれに取って代わった。

 2006年には政治と安全保障協力を目指す欧州の枠組み、北大西洋条約機構(NATO)の「平和のためのパートナーシップ(PfP)」に参加。その一方でロシアとの関係を保ちながら、07年に軍事的中立を宣言している。(c)AFP