【2月6日 AFP】フランスの考古学者らが5日、自らの職業の民営化に反対する抗議活動の一環として、パリ(Paris)にあるルーブル美術館(Louvre)の入場料を無料にするという手段に打って出た。

 組合員のファブリス・マルティ(Fabrice Marty)氏によると、抗議活動に参加した約100人が同日午後、約4時間にわたって入場券売り場の周辺を封鎖。そのためルーブル美術館が収蔵する傑作を見るために訪れた人たちは、通常なら12ユーロ(約1600円)する観覧料を支払わずに入場することができたという。

 入場券の販売窓口のガラスには、「考古学者により、入場無料」と書かれた張り紙が掲示された。

 抗議の焦点となったのは、遺跡などの保護方法を扱う「予防考古学」と呼ばれる分野。この分野では、2003年から民間企業の参入が可能になったが、抗議活動に参加した考古学者らは、これによって「考古学的遺産の保護に危機」が生じており、状況は壊滅的だとして当局を非難している。(c)AFP