【2月4日 AFP】自転車競技からの永久追放処分を受けたランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏が、飲酒運転で事故を起こした上に、同行していた恋人が身代わりとなって罪をかぶっていたことが3日、米メディアの報道で明らかになった。

 アームストロング氏は昨年12月、米コロラド(Colorado)州アスペン(Aspen)で恋人のアンナ・ハンセン(Anna Hansen)さんと酒を飲むなどして一晩遊んだあと、駐車中の2台の車に突っ込んだ。

 そのときの警察の事情聴取に対し、ハンセンさんはハンドルを握っていたのは自分だと話していた。ところが、現地紙デンバー・ポスト(Denver Post)によると、ハンセンさんはその後、警察に運転していたのはアームストロング氏だと認めたという。

 昨年12月28日に事件を最初に報じたアスペン・デーリー・ニューズ(Aspen Daily News)紙によれば、ハンセンさんは、アームストロング氏が飲酒運転で事故を起こしたことが明らかになれば大騒ぎになると考え、うそをついたとしている。

 状況が明らかになったことを受け、ハンセンさんを対象に切られていた2枚の違反切符は、今年1月12日にアームストロング氏のものに変更されたという。

 デンバー・ポストは、アームストロング氏が報告義務違反と速度超過の罪に問われ、最大で禁錮90日および罰金300ドル(約3万5000円)の刑に科される可能性があると伝えている。

 アームストロング氏は2012年に、米国反ドーピング機関(USADA)からツール・ド・フランス(Tour de France)のすべてのタイトルのはく奪と、競技からの永久追放を言い渡されている。

 アームストロング氏はその後、オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)氏が司会を務める米トーク番組に出演し、ドーピングを行っていたことを正式に告白した。(c)AFP