米大統領、16年度予算教書を提出 共和党「ばらまき」と反発
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【2月3日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は2日、2016会計年度予算教書を議会に提出した。歳出規模は約4兆ドル(約470兆円)で、国内総生産(GDP)比の割合は今年度の20.9%から21.3%に増加。民主党が支持する政策のための支出や税制改革が盛り込まれているが、共和党が多数を占める上下両院で承認される見込みはない。
経済が回復傾向にあることを受け、数年におよんだ緊縮政策から抜け出すことを目指しており、財政赤字は4740億ドル(約55兆8000億円)に縮小する見通し。一方、国防など複数の分野で予算の上限を撤廃した。
予算案について、オバマ大統領は「現実的な内容で、党利は関係ない」と説明しているが、教書は2016年の次期大統領選で主要テーマとなりそうな平等と責任に関する議論の枠組みを作ることになる。
民主党は、予算案への反対意見を使って共和党を「中間層の敵」として演出することは確実とみられる。一方の共和党は財政について無責任だとオバマ大統領を批判。同党のジョン・ベイナー(John Boehner)下院議長は「前回同様、今回の予算案も収支のバランスがとれることは、絶対にない」と断言した。
インフラ整備に4780億ドル(約56兆円)を充てるほか、民主党にとっての試金石である子育てと教育支援にも大幅な予算が割かれた。
オバマ大統領と対立する金融引締め派の政敵たちにとって、これらの予算案の一部をのむことが難しいとすれば、オバマ氏がこうした政策の資金源として打ち出した方法──企業や富裕層への課税──は、彼らにとっては吐き気を催すものになるだろう。
歳出の一部は、キャピタルゲイン増税と、推定総額2兆ドル(約235兆円)とされる米企業の非課税海外収入に対し1回限定で14%を課税することでまかなわれる。
米上院財政委員会のオリン・ハッチ(Orrin Hatch)委員長(共和党)は、オバマ大統領が「大規模な増税に支えられたばらまき予算」を通そうとしていると非難している。
オバマ大統領の予算案では、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」対策費に88億ドル(約1兆300億円)を要請している。うち53億ドル(約6200億円)が国防総省向け、35億ドル(約4100億円)が対「イスラム国」の有志国連合の設立を主導してきた国務省向けとなる。(c)AFP/Andrew BEATTY