【2月2日 AFP】香港(Hong Kong)で1日、完全な自由選挙による次期行政長官選挙の実施を求めて昨年12月まで2か月余りデモ隊が道路を占拠した大規模な抗議行動の終息後としては初めてデモ行進が行われた。

 参加者たちは昨年の抗議行動のシンボルとなった黄色い傘を持ち、「真の普通選挙を」と叫びながら香港の中心部をゆっくりと行進した。主催者によると参加者は1万3000人で、目標としていた5万人を大きく下回った。警察発表は8800人。

 主催者のデイジー・チャン(Daisy Chan)さんは、「今日の抗議行動は決して小さいものではない。期待していたより小規模だが、香港人が偽の民主主義に屈したというのは間違いだ」と語った。

 警察は、デモ参加者が香港の主要道路を再び占拠するのではないかと警戒していたが、デモ行進は夕方になっても平穏で、再占拠の兆しはみられなかった。香港大学生連合会(学連、Hong Kong Federation of StudentsHKFS)の周永康(アレックス・チョウ、Alex Chow)代表は「私たちに道路再占拠の計画はありません。やりたい人たちは独自にやってもらうしかない」と語った。

 人数こそ少なかったものの、デモ行進の参加者には決意が見られた。販売・マーケティングの仕事をしているという40代の男性は、「香港政府に私たちの不満を表明したいだけなんです」と語った。「私たちにできることは少ないが、声を出さないと何も変わらない」(c)AFP/Dennis CHONG