【2月2日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2015)の男子シングルス決勝が行われた1日、難民への不当な扱いを主張する横断幕を掲げた活動家の女2人が逮捕される事件があった。

 第2セットの途中、ロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)のコート内に2人の女が入り込み、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と第6シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)の周囲には、すぐさま警備員が配置された。

 会場に掲げられた横断幕には、「Australia Open for Refugees(難民のための全豪オープンを)#shutdownmanus(マヌス島を閉鎖せよ)」とあり、パプアニューギニアのマヌス(Manus)島にあるオーストラリアの難民収容施設は、たびたび議論を呼んでいる。

 オーストラリアでは、ボートで漂着したりオーストラリア沖で身柄を確保されたりした亡命希望者が、パプアニューギニアのマヌス島か太平洋の小さな島国ナウル共和国に設置された収容施設に移送され、第三国定住のための審査が終了するまでそこで過ごすことになっている。

 女2人は、メッセージを訴えるシャツを身につけた他の活動家と共にコートの外に出され、試合を妨害したとして逮捕されたものの、罪に問われるかどうかは明らかになっていない。(c)AFP