【2月1日 AFP】イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」は日本時間1日早朝、拘束していたジャーナリストの後藤健二(Kenji Goto)さんを殺害したとする動画をインターネットに公開した。

 この動画では、イスラム国が殺害を予告していたヨルダン軍戦闘機パイロットについては言及されていない。

 動画には、山を背景にオレンジ色の服を着てひざまずいた後藤さんと、その横にナイフを持って立つ覆面をした黒ずくめの男が映っていた。男は日本政府を非難して後藤さんを殺害すると話した。

 男は英国風の英語を話しており、イスラム国がこれまでに公開していた人質殺害動画に登場した戦闘員と同一人物だとみられる。

 後藤さんが着ていたオレンジ色の服は、キューバのグアンタナモ湾(Guantanamo Bay)にある米軍基地施設の収容者が着せられているものと似ている。過去の同様の動画でも殺害された人質たちは同じような服を着ていた。

 黒ずくめの男は安倍晋三(Shinzo Abe)首相を名指しして、後藤さんの死は日本政府の「向こう見ずな決断」の結果であり、「日本にとって悪夢の始まり」になると述べた。

 この短時間の動画は、切断された頭部が載せられたオレンジ色の服を着た遺体の画像で終わる。

 米国家安全保障会議(National Security CouncilNSC)のバーナデット・ミーハン(Bernadette Meehan)報道官は、米政府は人質の殺害を強く非難するとともに、動画の信ぴょう性の確認を進めていると述べた。(c)AFP/Sara HUSSEIN