【2月1日 AFP】第16回アジアカップ(2015 AFC Asian Cup)は31日、決勝が行われ、オーストラリアが延長戦の末に2-1で韓国を下し、初優勝を飾った。

 後半ロスタイムに孫興民(Heung Min Son、ソン・フンミン)のゴールで追いつかれたオーストラリアは、延長前半に途中出場のジェームス・トロイージ(James Troisi)が劇的な勝ち越し弾を決め、韓国の心を打ち砕いた。

 2006年にアジア・サッカー連盟(AFC)に転籍したオーストラリアが初タイトルを獲得した一方で、韓国は1960年から続く呪いを解くことはできず、苦い思いを抱き続けることになった。

 2011年の前回大会決勝で日本に敗れたオーストラリアは、ハーフタイム直前にマッシモ・ルオンゴ(Massimo Luongo)の強烈なシュートで先制し、勝利を目前としていた。

 しかし韓国は最終盤、寄誠庸(Sung-Yueng Ki、キ・ソンヨン)のパスを受けて抜け出した孫興民がGKマシュー・ライアン(Mathew Ryan)を打ち破るシュートを蹴り込んだ。

 それでもオーストラリアは延長前半の終了間際、トミ・ユリッチ(Tomi Juric)が金珍洙(Jin-Su Kim、キム・ジンス)の隙を突いてクロスを上げると、GK金鎮鉉(Jin Hyeon Kim、キム・ジンヒョン)が弾いたボールを途中出場のトロイージが押し込んだ。

 オーストラリアのアンジェ・ポステコグルー(Ange Postecoglou)監督は、「全員が素晴らしい努力をみせた。決勝は筋書き通りにはならない。厳しい戦いで、身を粉にした。選手たちは途方もない勇敢さをみせた」とコメントした。

 この優勝は、「黄金世代」が全盛期を終えたチームを根本的に見直したポステコグルー監督の決断を正当化するものとなった。しかしながら、決勝を前に明らかとなったアジア・サッカー連盟(AFC)からオーストラリアを追い出そうとする動きを求める国々を、さらに敵に回すことになる可能性もある。(c)AFP