【1月31日 AFP】チャド軍は30日、国営テレビで声明を発表し、ナイジェリアのイスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」に対抗するため派遣していた部隊が29日と30日に隣国カメルーンの北部の町フォトコル(Fotokol)でボコ・ハラムの攻撃を受け、チャド兵3人が死亡、12人が負傷し、ボコ・ハラム側の123人が死亡したと明らかにした。死亡したチャド兵はボコ・ハラムが使用した手製爆弾で命を落としたという。

 ボコ・ハラムがナイジェリアの周辺国に与える脅威が増大していることを受けてチャド政府は今月17日、カメルーンに軍の部隊と軍用車両を派遣していた。

 カメルーンの治安当局者が28日に明らかにしたところによると、チャド軍部隊が派遣されたフォトコルは、ナイジェリア北東部のボコ・ハラムが掌握した町ガンボル(Gamboru)と国境を接しており、チャドとの国境にも近い。ボコ・ハラムはガンボルにある基地から約500メートルしか離れていないフォトコルを頻繁に攻撃している。

 チャドはボコ・ハラムとの戦いで近隣各国に広範な連携を呼び掛けており、ナイジェリアとの国境周辺に自国軍を展開しているほか、カメルーンにも増派しようとしている。(c)AFP