【1月29日 AFP】イスラエルとレバノンの国境付近で28日、イスラエル軍がイスラム教シーア派(Shiite)原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)と交戦し、イスラエル兵2人と国連(UN)平和維持活動に従事していたスペイン人兵士1人が死亡した。

 今回の衝突は、イスラエルとヒズボラとの間で近年起きた中では最悪のもの。これを受け、2006年に約1か月にわたり交戦した後も敵対関係が続く両者の間で、再び全面的な衝突が起きることが懸念されている。

 イスラエル軍は、レバノン国境付近のイスラエル占領地で軍車列に対するヒズボラの対戦車ミサイル攻撃があり、イスラエル兵2人が死亡したと発表。他に兵士7人が負傷したが、地元メディアによると命に別条はないという。

 ヒズボラによる攻撃は、ゴラン高原(Golan Heights)で今月イスラエル軍が実施し、複数のヒズボラ幹部が死亡した空爆に対する報復とみられる。これを受けてイスラエルは、レバノン南部に対し「空と陸上からの攻撃」を実施して応戦した。

 AFPの取材に応えた複数のレバノン治安筋によると、イスラエル軍はレバノン国境境沿いの数か所の村を攻撃したという。

 当局によると、この交戦により、レバノン南部で平和維持活動を展開していた国連レバノン暫定駐留軍(UN Interim Force in LebanonUNIFIL)のスペイン人兵士(36)が死亡した。(c)AFP/Ali Dia