【1月25日 AFP】カナダで視覚障害者と認定されている女性が出産し、眼鏡状のハイテク装置の力を借りて、生まれたばかりのわが子と初めて「対面」した。この様子を撮影したビデオは動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿され、この1週間でネット上に広く拡散した。

 この女性キャシー・ベイツ(Kathy Beitz)さん(29)は、遺伝子に起因する黄班変性「シュタルガルト病」を患って視力が大幅に低下したものの、カメラで撮影した映像をリアルタイムで視覚に認識させる装置「eサイト(eSight)」を頭部に装着して、新生児の息子の姿を見ることができた。

 投稿されたビデオの中で、ベイツさんは「実際に赤ちゃんを見るのは初めてなので、それが自分の子どもなのはとても感動的」と語った。eサイトは、視力を完全に失っていない人が使用できる。

 ビデオをユーチューブに投稿した姉のイボンヌ・フェリックス(Yvonne Felix)さんによると、ベイツさんは出産してすぐわが子を見ることを希望したという。ベイツさんと同様にシュタルガルト病を患っているフェリックスさんは、大勢の視覚障害者が高額なeサイトを使用できることを目指し、ウェブサイト「makeblindnesshistory.com」で募金活動を行っている。(c)AFP