■もはや過去の栄光は通用せず?

 一連の大統領の行動について、トルコの著名コラムニスト、カドリ・ギュルセル(Kadri Gursel)氏は、イスラム主義を掲げる与党が「スローガンとイメージをよりどころにした上辺だけのオスマン懐古主義を利用して(自身の)権威主義体制のために保守的な民族主義者らの票を獲得したがっている」と日刊紙ミリエト(Milliyet)で指摘した。

「あの時代も、あの頃の思考様式も、もはや存在しない。現在のトルコでそうしたものは通用しないし、適切でもない」と書いた。

 興味深いのは、14世紀から1920年代まで存続したオスマン帝国を象徴するこれらの兵士が、中欧からアラビア湾沿岸にまたがるまでに統治を最大化させた時代の甲冑を着用していることだ。

 トゥラン教授は、7月の総選挙に向けて、これら兵士の存在で共和派をいらだたせ、一方で与党の中心的支持層である宗教保守派の人々を喜ばせるのが目的だと指摘。「選挙を6か月先に控えたこの時期に、現政府がトルコを大国へと導くという印象を与えて人々の歓心を買うことが重要なのだろう」と説明した。(c)AFP/Stuart WILLIAMS