【1月21日 AFP】インド当局は20日、国内に生息する野生のトラの個体数が、2010年から2014年にかけ30%増加したと発表した。インドには世界の野生トラの大半が生息しており、個体数増加の報告は自然保護活動家にとってはまれな朗報となった。

 発表によると、インドに生息する野生のトラの数は2010年の1706頭から2014年には2226頭に増加。その大半は国内各地で個体別に確認された。

 インドでは絶滅の危機にあるトラを密猟者、密輸業者、また生息環境の破壊から守るための取り組みが行われてきた。インドのプラカシュ・ジャバデカル(Prakash Javadekar)環境相は、生息数の増加を「大きな成果」と歓迎している。

 同相は、インド北東部のアッサム(Assam)州から西部ラジャスタン(Rajasthan)州、中部マハラシュトラ(Maharashtra)州まで広がる40以上のトラ保護区の管理運営が改善したことを指摘。さらに、水やえさを求めて保護区を去るトラと、森林地に入る農民などとが遭遇し、死傷者が出るような事例を減らす取り組みを、政府は実施していると語った。

 トラの個体数調査では、生息地として知られる地域に隠しカメラ約9700台が設置された。約70%のトラの写真が撮られ、コンピューターのプログラムを使用して個体別に確認された。インド野生生物保護協会(Wildlife Protection Society of India)のベリンダ・ライト(Belinda Wright)氏によると、30万平方キロメートルに及ぶ地域の調査には当局者やNGOなどが携わり、使用された方法は「科学的に強固」なものだったという。

 インド国内のトラの生息数は2006年に1411頭と底を打って以来、上昇を続けているが、現在の生息数は2002年の推定生息数(約3700頭)からはまだほど遠い。英国から独立した1947年当時のインド国内には、約4万頭のトラがいたと考えられている。(c)AFP/Trudy HARRIS