【1月20日 AFP】太陽系には太陽から最も遠く離れた海王星など8つの惑星があるとされているが、スペインと英国の天文学者が、少なくともあと2つ惑星が存在するはずだと、英国王立天文学会の学会誌「Monthly Notices of the Royal Astronomical SocietyMNRAS)」で発表した。

 海王星のさらに外側には冥王星があるが、国際天文学連合(International Astronomical UnionIAU)は2006年、冥王星を惑星から「準惑星」に格下げし、太陽系の惑星を8個とした。しかし現在でも太陽系で最も太陽から遠く離れた惑星は冥王星だと主張する人はいる。

 太陽から極めて遠く離れている「ETNO(extreme trans-Neptunian objects)」という種類の天体は、理論的には、太陽から約150天文単位(1天文単位は地球と太陽間の平均距離で、約1億5000万キロメートル)程度の距離にあり、太陽系の惑星とほぼ同じ軌道面にあるはずだった。しかし十数個のETNOを観測したところ、太陽からの距離が150~525天文単位というかなり広い範囲に散らばっていた上に、それらの軌道面は惑星の軌道面から20度ほど傾いていた。

 天文学者らは、これらのETNOよりずっと大きな天体──惑星──が近傍に存在し、ETNOに影響を与えているのではないかとしている。(c)AFP/Richard INGHAM