【1月20日 AFP】2014-15アルペンスキーW杯は19日、イタリアのコルティーナ・ダンペッツォ(Cortina d'Ampezzo)で女子スーパー大回転第3戦が行われ、米国のリンゼイ・ボン(Lindsey Vonn)が通算63勝目を挙げ、W杯最多勝利記録を更新した。

 前日の滑降で、1970年から1980年にかけてアンネマリー・モザー・プレル(Annemarie Moser-Proell)氏が樹立した歴代最多勝利記録に並び歴史に名を刻んだスキー界の女王は、恋人で男子ゴルフのタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)に見守られながら、新記録を打ち立てた。

 2009年の世界選手権(FIS Alpine World Ski Championships)で世界女王に輝き、翌年のバンクーバー冬季五輪では女子滑降で金メダルを獲得したボンは、けがによる長期離脱がなければ、もっと早く偉業を達成していたと思われる。

 4度のW杯総合優勝に輝くボンは、11年前に初めて表彰台に上ったのと同じ場所で、アンナ・フェニンガー(Anna Fenninger、オーストリア)を0.85秒差、ティナ・ワイラター(Tina Weirather、リヒテンシュタイン)を0.92秒差で振り切り、歴史を塗り替えた。

 ボンは、米国スキー&スノーボード協会(USSA)のウェブサイト上に、「びっくりして、言葉もありません。63勝なんて信じられない」とコメントを寄せた。

「成し遂げたことを誇りに思います。これからが本当に楽しみです」

「今日はプレッシャーから解放されていました。ただコースに出て、良い滑りをしたかっただけです」

「リラックスしていましたし、落ち着いていました。それが滑りにも表れていたと思います。正直なところ、十分な速度が出せたか分かりません。いくつかミスもありましたから」

「リードしたと分かった時は驚きましたが、とてもうれしいです」

(c)AFP