【1月17日 AFP】中国の長江(揚子江、Yangtze River)で16日、試験航行中のタグボートが沈没した事故で、これまでに21人の死亡が確認された。

 中国国営メディアによると、東部の江蘇(Jiangsu)省で試験航行していたシンガポール船籍のタグボート「JMSデルタ(JMS Delta)」号は沈没から40時間後に引き揚げられた。同号には外国人8人を含む男性25人が乗船していた。新華社(Xinhua)通信によると、うち救出されたのは3人で、1人は行方不明のままとなっている。

 シンガポール外務省の報道官によると、同船にはシンガポール人4人が乗っていた。また上海(Shanghai)にある日本とインドの総領事館はそれぞれ、日本人1人とインド人1人が同船に乗船していたことを確認した。さらに、新華社が地元当局者の話として伝えたところによると、同船には他にマレーシア人1人とインドネシア人1人が乗っていた。

 エンジンのテストを行っていた日本人技術者に同伴していたという中国人生存者は、入院先の病院でテレビのインタビューに答え「水がものすごい速さで船内に入ってきて、20秒も経たないうちに完全に水で満たされてしまった」と語った。(c)AFP