【1月16日 AFP】国際宇宙ステーション(International Space StationISS)での滞在としては最長となる1年間の任務に向け、米航空宇宙局(NASA)のスコット・ケリー(Scott Kelly)氏とロシア宇宙庁(Roscosmos、ロスコスモス)のミハイル・コルネンコ(Mikhail Kornienko)氏が3月27日、露宇宙船「ソユーズ(Soyuz)」で宇宙へと飛び立つ。

 今回の任務で両氏は、2016年3月まで1年間にわたってISSに長期滞在する予定。これはISSでの最長滞在期間となる。旧ソ連製の宇宙ステーション「ミール(Mir)」では1990年代に1年~1年2か月にわたる任務が数回実施されている。

 ケリー氏とコルネンコ氏はこれまでに何度も宇宙ミッションに携わってきたベテランの宇宙飛行士で、両氏ともすでにISSで6か月間滞在した経験を持つ。

 今回の滞在では、将来の火星有人探査ミッション計画を念頭に、宇宙での長期滞在が身体に与える影響を調べるため、地上から医師たちが精密検査を実施する。これにはケリー氏の双子の兄弟であるマーク・ケリー(Mark Kelly)氏も参加し、世界初の試みとなる「双子の比較調査」が行われる予定。医師たちは兄弟の健康診断を通じて2人のバイタルサインを比較する。

 このプロジェクトに参加する科学者のジュリー・ロビンソン(Julie Robinson)氏は、宇宙での滞在が人間の遺伝子に影響を与えるのか、そしてそれはどのような影響なのかを兄弟の遺伝子配列を調べて確かめるとしている。(c)AFP