フランス法は個人を保護するが、宗教上のシンボルや宗教的人物は適用の対象ではない。そのため「テロリズムの擁護」という概念のほうが、イスラム教の預言者ムハンマド(Mohammed)の風刺画を出版することよりもはるかに大きな問題とされ、シャルリー・エブドは無罪とみなされるのだ。

 14日発売の最新号で同紙は再びムハンマドの風刺画を表紙に掲げたが、この特別号はフランス全土で記録的な速さで完売した。

■神の冒涜(ぼうとく)は犯罪ではない

 フランスでは、神に対する冒涜は犯罪ではない。

 フランス人のクリストフ・ビゴー(Christophe Bigot)弁護士によると、シャルリー・エブドはイスラム教団体よりも、ローマ・カトリック教団体から訴訟を起こされた回数の方が多い。「そして、宗教を問わず、結果はいつも同じだ」という。

 一方、反ユダヤ主義的発言で過去に複数の有罪判決を受けたコメディアンのデュードネ氏は、「個人を攻撃したり、ユダヤ人を攻撃した際に」刑事罰を受けてきたとビゴー氏は指摘している。(c)AFP/Sylvain PEUCHMAURD