【1月13日 AFP】前週発生した一連のテロ事件を受けて、全土で史上最多の400万人近くがデモ行進に参加したフランス政府は12日、ユダヤ人学校をはじめ「特に警戒を要する」場所の警備を強化するため、兵士1万人を動員するという異例の措置を発表した。

 同日開かれた緊急安全保障対策会議後にジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)国防相が、「各地の要警戒場所を守るため、明日(13日)夜から1万人を動員すると決定した」と発表するとともに、「国内でこれほど大規模に兵士を動員するのは初めて」と明かした。

 マニュエル・バルス(Manuel Valls)首相はフランスのラジオ局に対し、同国を揺るがせた一連のテロ事件の中で女性警察官を射殺し、その翌日にユダヤ系食料品店に籠城して買い物客4人を殺害したアメディ・クリバリ(Amedy Coulibaly)容疑者を支援した者がいた可能性が高いと指摘し、「共犯者らがいたと考えている。捜索を継続している」と述べた。

 フランスでは引き続き最高度の警戒水準が維持されている。ベルナール・カズヌーブ(Bernard Cazeneuve)内相は、ユダヤ人の学校や礼拝所を警備するため5000人近い警察官を配備すると発表し、フランス国内に存在する欧州最大規模のユダヤ人コミュニティーを守るため「強力で永続性のある」態勢を取る意向を示した。(c)AFP/Richard CARTER, Eric RANDOLPH