【1月13日 AFP】2014年の国際サッカー連盟(FIFA)表彰が12日、スイスのチューリヒ(Zurich)で開催され、スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)に所属するポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が、3度目の世界年間最優秀選手「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」に輝いた。

 29歳のロナウドは、レアルが通算10回目となる欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)制覇を成し遂げる上で中心的役割を担うなどして、永遠のライバルでFCバルセロナ(FC Barcelona)のエースであるリオネル・メッシ(Lionel Messi)と、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)で優勝したドイツ代表GKマヌエル・ノイアー(Manuel Neuer)を抑えて栄冠を手にした。

 レアルのチームメートであるハメス・ロドリゲス(James Rodriguez)が年間最優秀ゴールの「FIFAプスカシュ賞(FIFA's Ferenc Puskas Award)」を手にし、ドイツ代表のヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督が年間最優秀監督に輝く中で、最も脚光を浴びたのはロナウドだった。

 ロナウドは受賞スピーチで、「まさか、3度もこのトロフィーをもらえるなんて思ってもいなかった」と述べると、今後もサッカー界での栄光を追求し続けると話した。

 2008年と2013年に続いての受賞となったロナウドは、「史上最高の選手の一人になりたい。そのためには、とてつもない努力が必要だ」とつけ加えた。

 バロンドール受賞のステージに上がる際、式に出席していた息子と母親が号泣する中、ロナウドはチームメートを称えると同時に家族に対しても敬意を表した。

「母と、天国から僕を見守ってくれている父、そして家族に感謝したい」

「忘れられない年になった。このように貴重なトロフィーをもらえるなんて想像もできないことだ」

 常に身だしなみを整えているポルトガル出身のロナウドは、ツイッター(Twitter)にも受賞の喜びを投稿した。

「2014年は、信じられない瞬間にあふれていた。みんな、ありがとう!」

 昨季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2013-14)11試合に出場し、合計17得点を挙げたロナウドは、それまでの最多記録だったメッシの15得点を更新、レアルが12年ぶりに大会制覇を成し遂げる上で大きく貢献した。

 唯一悔やまれるのは左膝に故障を抱えたことで、ポルトガルの主将として出場したW杯ブラジル大会では、失意の結果につながる原因となってしまった。

 ロナウドは、投票権を持つ各国の代表監督181人、代表主将182人、そしてサッカー記者181人から37.66パーセントの圧倒的な支持を集めて受賞した。2位は15.76パーセントの支持を得たメッシで、得票率15.72パーセントのノイアーを抑えた。

 ロナウドの受賞はポルトガルでも歓迎され、同国大統領と首相も喜びを表した。

 アニバル・カバコシルバ(Anibal Cavaco Silva)大統領は、大統領府の公式ウェブサイトで、「このトロフィーは、あなたの卓越した運動能力、決断力、そして献身が認められたものであり、あなたのこれまでのサッカー人生を象徴している」と述べた。(c)AFP/Eric BERNAUDEAU