【1月2日 AFP】元日の凍えるような寒さの中で外出する理由は、二日酔いの治療か、はたまた野球場に行くためか――。

 14-15NHLのウインター・クラシック(2015 NHL Winter Classic)は、米大リーグ(MLB)のワシントン・ナショナルズ(Washington Nationals)がホームスタジアムとして使用するナショナルズ・パーク(Nationals Park)で開催され、元日に行われた試合には、約4万3000人もの観客が訪れた。

 試合は、ホームのワシントン・キャピタルズ(Washington Capitals)が3-2でシカゴ・ブラックホークス(Chicago Blackhawks)を下した。ベライゾンセンター(Verizon Center)の収容人数が1万8500人だということを考えれば、普段の2倍以上の人が地元チームの勝利を見届けたことになる。

 観戦に訪れたマシュー・タッカー(Matthew Tucker)さんは、「野球場でホッケーをやるのは、それができるから」だという。ニューヨーク(New York)北部の凍った湖の上でホッケーをして育ったというタッカーさんは、「原点に戻れば、きっと野外でやっていたはずだろ」とコメントした。

 現在では、多くの試合が暖房完備のアリーナで開催され、激しいぶつかり合いも、人工のアイスリンク上で行われている。

■「本物のファンが行くイベント」

 2008年に第1回大会が開催されたウインター・クラシックは、北米アイスホッケーリーグ(NHL)の野外イベントとなっている。

 スタンレーカップ(Stanley Cup)の決勝が、MLB開幕から2か月後の6月中旬に行われることを考えれば、ウインター・クラシックは特別な催し物だといえる。

 1日は肌寒く、青空が広がったものの、試合開始時の気温は6度。それでも、ファンを怖じ気づかせるものは何もなかった。

 北米の住民にとって、2月1日に行われるアメリカンフットボールの祭典「スーパーボウル(Super Bowl)」のことを考えれば、これくらいの寒さは何でもないのだ。

 シカゴ(Chicago)から観戦に訪れたというジェームズ・フェルケ(James Felke)さんは、ウインター・クラシックは「本物のファンが行くイベント」だという。

 同伴者のモリー・デューダス(Molly Dudas)さんは、「こんなのなんともないわ」と言ってウイスキーの入った携帯用ボトルを傾けた。(c)AFP/Robert MACPHERSON