【12月25日 AFP】韓国の原子力発電事業者の内部文書がインターネット上に流出した問題で、韓国当局は24日、ハッキングによって情報を盗んだとみられる人物が使った複数の「IPアドレス」が中国のものだったと発表した。

 韓国では先週、原発事業者「韓国水力原子力(Korea Hydro and Nuclear PowerKHNP)」の保有する原子炉2基の設計図や操作マニュアル、従業員約1万人の個人情報などがマイクロブログのツイッター(Twitter)上に流出。国防省のサイバー部隊が、ハッカー攻撃に対する警戒レベルを引き上げている。

 聯合(Yonhap)ニュースが伝えたところによると、韓国政府と検察当局でつくる合同捜査チームがネット上の住所に相当するIPアドレスを調べたところ、ハッカーとみられる人物は中国北東部・遼寧(Liaoning)省瀋陽(Shenyang)から攻撃を仕掛けていたことが分かったという。

 反原発団体の理事長を名乗るこの人物は21日、古里(Gori)と月城(Wolseong)の原子炉3基を25日までに停止させない場合、さらなる情報を流出させると脅迫。23日にも、原子炉関連の情報を含む4つのファイルと関連施設の設計図とみられる図面などを、新たにツイッターに投稿している。(c)AFP