【12月26日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の2014年シーズンは、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が2度目の年間王者に輝いた一方で、メルセデスのドライバー同士のライバル関係や、レースと政治の問題、悲劇の事故、さらにチームの財政難などに揺れた1年でもあった。

 今年は記憶に残るような緊張感の激しい1年だった。――ハミルトンとニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)のし烈なライバル関係、豪雨の日本GPで起きたジュール・ビアンキ(Jules Bianchi)の悲劇が暗い影を落とした一方で、チームの存続すら脅かす経営危機が続いているチームもあり、F1そのものの経営状態や、スポーツの将来にも今まで以上の疑問の目が向けられるようになった。

 今季のF1ほど、持つ者、持たざる者の対比がはっきりと描かれたシーズンは珍しいだろう。技術規定の刷新や、ターボエンジン搭載マシンの復活など、F1が今季導入したいくつかの新機軸は、レッドブル(Red Bull)の覇権に終止符を打った。

 そして、陽光の降り注ぐ豪メルボルン(Melbourne)で幕を開けたシーズンは、照明に照らされたアブダビ(Abu Dhabi)のヤス・マリーナ・サーキット(Yas Marina Circuit)で輝かしい勝利を収めたハミルトンが、自身2度目の年間優勝を決めるという形で終幕した。