【12月21日 AFP】14-15ドイツ・ブンデスリーガ1部の第17節で、ヴェルダー・ブレーメン(Werder Bremen)に敗れ、17位に転落したボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)だが、ユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は試合後、チームの悲惨な状況を好転させると誓っている。

 ドルトムントは20日、同じく降格圏で苦しむブレーメンに1-2で敗れ、リーグ最多の10敗目を喫した。前半3分にブレーメンの19歳ダヴィー・セルケ(Davie Selke)に先制点を許すと、後半にも1点を追加され、反撃はマッツ・フンメルス(Mats Hummels)の1点にとどまった。

 この結果、ブレーメンが最下位を脱出したのに対し、ドルトムントはシーズンの折り返しとなる17節を終えた時点で勝ち点を15しか獲得できず、順位も17位に落とした。

 21日の試合でSCフライブルク(SC Freiburg)が得点を決めた上でハノーバー96(Hannover 96)から勝ち点を得られれば、ドルトムントは再び最下位に転落して2014年を終えることになり、冬季中断を迎える。

 しかし、2013年にチームを欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)決勝に導いているクロップ監督は、下位に沈む状況ながら、自分たちは残留争いをするチームではないと強調した。

 ブンデスリーガは今節終了後に中断期間に入り、再開は来年1月末となるが、クロップ監督はそこに向けて、「私はまだ、自分たちを見限ってはいない」と話した。

「後半戦に向けて、これから3週間の準備期間がある。これまで過ごしたなかで最悪の前半戦だったし、壊滅的状況だが、それでも人生は続く」

「最初は何をやってもダメで、その後もほんの少ししか改善しなかった。今のところ、自分で自分を苦しめているような状況だが、シーズンはまだ終わってない」

「成長しなければならないし、必ずそうする。前半戦は良くない部分をたくさんおみせしてしまったが、そこまで良くないチームだというわけではない。もう一度バッテリーを充電し、来年は巻き返す」

 2011年と2012年にリーグ連覇を達成し、ここ2シーズンもバイエルン・ミュンヘン(Munich Bayern)に続く2位に入ったドルトムントだが、現在は順位表の下から、ジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督の率いるバイエルンを見上げる状況になっている。

 そのバイエルンは、2位に勝ち点11差をつけるなど、リーグ新記録を達成して前半戦を終えたが、グアルディオラ監督は、リーグで苦戦するドルトムントを自分たちへの警鐘と捉えている。

 2-1で逆転勝利を収めた19日のマインツ05(Mainz 05)戦終了後、グアルディオラ監督は報道陣に対し、「ドルトムントの状況を見ていると、いつもこう思うんだ。いいかペップ、人ごとじゃないぞとね。私にとっては戒めだ。バイエルンだって負けることはある」と話した。

「そうした状況を避けるために、常に今以上を目指さなくてはならない」

 クロップ監督にとっての朗報は、来年1月の中断期間中にマルコ・ロイス(Marco Reus)、ヘンリク・ムヒタリアン(Henrikh Mkhitaryan)という攻撃の中心選手2人が戻ってくることだろう。両選手はそれぞれ足首と太ももを痛め、数週間ほど離脱している。

 2月からは欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2014-15)も再開され、ドルトムントは決勝トーナメント1回戦でユベントス(Juventus)と対戦する。(c)AFP/Ryland JAMES