W杯招致の不正疑惑、FIFAの調査責任者が辞任
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■透明性の危機
ガルシア氏は、FIFAとエカート氏が「報告書の内容を選別し、削除した」ことを問題視し、両者の示した「透明性は十分でない」と訴えた。ガルシア氏がまとめた報告書は350ページだったが、エカート氏が11月に発表した概要は42ページだった。
ガルシア氏はFIFAの上訴委員会に対し、「報告書の内容を編集、削除、追加したエカート氏の判断は恣意的で、何らかの原則にのっとったものではない」と異議を申し立てていたが、委員会は、エカート氏の概要は公式の「最終決定」ではなく、また異議の対象も明確になっていないため、申し立ては「受理できない」と発表していた。
ガルシア氏はスポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えることも可能だが、本人は「現実的ではない」と話している。
「独立した統治委員会や調査官、仲裁団体では、組織の文化を変えることはできない」
「2014年11月13日に行われたエカート氏の判断によって、私は審議会の独立性への信頼をなくしてしまったが、本件についの自分の役割は終わったと私が考えるに至った理由は、FIFAがこの問題に対するリーダーシップを欠いていると明らかになったからだ」
FIFA理事会の元へは、UEFAのプラティニ会長などから、ガルシア氏の報告書の公開を求める声が殺到し続けている。
プラティニ氏はこの日、「FIFAの倫理委員会は、組織の透明性を高めるために設立されたもののはずだし、周囲もそれを期待していた。ところが実際には、こうしてさらなる混乱を招いただけだ。ガルシア氏の辞任は、FIFAの新たな失態だ」と話した。
しかしながら、来年の会長選の出馬と5選が確実視されているブラッター会長、そしてエカート氏は、法的な理由から報告書の公開は難しいと繰り返している。
プラティニ会長は以前から、ブラッター会長は今回の任期満了を持って退任すべきだと主張している。
また、会長選出馬の意向を示しているFIFA元役員のジェローム・シャンパーニュ(Jerome Champagne)氏も声明を発表し、ガルシア氏の辞任はFIFAの「後退」を示す出来事だと話した。
「2010年の12月2日の投票前後に何があったのかを、私たちは知る必要がありました。今日、私たちはかつてなく、それを知る必要が出てきています」
(c)AFP
