【12月18日 AFP】(一部更新)米映画製作大手ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(Sony Pictures Entertainment)は17日、今月25日に予定していた新作コメディー映画『The Interview(ザ・インタビュー)』の公開を中止すると発表した。

 米中央情報局(CIA)が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記の暗殺を計画するという架空の筋立てを描いた同映画に対しては、北朝鮮からの批判の他、ハッカー集団による脅迫声明が出され、米大手映画館チェーンによる上映の見合わせが相次いでいた。

 米メディア各社の報道によると、映画館チェーンのリーガル(Regal)、AMC、カーマイク(Carmike)が上映中止を決定。芸能ニュースサイト「バラエティ(Variety)」によると、今週予定されていた米ニューヨーク(New York)での先行上映会も中止となった。

 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントは当初、上映するかについての判断は映画館側に任せるとしていた。だが、17日の声明で「多くの映画館が上映中止を発表したため、公開を中止することを決めた」と発表した。

 映画をめぐっては、「Guardians of PeaceGOP、平和の守護者たち)」と名乗るハッカー集団が、2001年9月11日の同時多発テロを引き合いに、映画館に足を運ぼうと考えている人々には「苦々しい運命」が待っているだろうとの脅迫声明を出していた。

 一方、米当局は、この脅迫について、実際の危険性は低いとの見方を示している。米国務省のジェン・サキ(Jen Psaki)報道官は米CNNテレビに「現時点で、これ(脅迫の内容)を裏付ける信頼性のある情報はない」と語った。(c)AFP/Michael THURSTON