【12月17日 AFP】米北東部ペンシルベニア(Pennsylvania)州で、元妻とその親類5人を殺害した疑いで警察が行方を追っていたイラク戦争退役軍人の元米海兵隊員が16日、自宅近くの森で遺体で見つかった。刃物による自殺とみられる。地元検察当局が明らかにした。

 ブラッドリー・ストーン(Bradley Stone)容疑者(35)は15日、元妻のニコール・ヒル(Nicole Hill)さん、ヒルさんの母親、祖母、姉妹、義兄、そして14歳のめいの計6人を殺害したとされる。遺体は同州ペンズバーグ(Pennsburg)の自宅から約800メートルの地点で見つかった。

 モンゴメリー(Montgomery)郡検察当局によると、ヒルさんの17歳のおいも、犯人を撃退しようとした際に頭部と手に切り傷を負い、指を3本失った。病院で現在治療を受けているが、重体だという。

 当局は、2009年に離婚したストーン容疑者とヒルさんと間で起きていた8歳と5歳の娘2人の親権争いが、事件の背景にあったとみている。

 また米国のメディアは、ストーン容疑者が2008年のイラク派兵の結果としてPTSD(心的外傷後ストレス障害)を患っていたと報じたが、モンゴメリー郡検察当局は、同容疑者がPTSDと診断されたとの情報は把握していないとしている。(c)AFP/Jennie MATTHEW