【12月12日 AFP】ブラジル警察は11日、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)州北部ノバ・イグアス(Nova Iguacu)で起きた女性刺殺事件の容疑者の男が、さらに41人の殺害を供述したと発表した。被害者のほとんどは女性で、容疑者は殺人を楽しんでいたという。

 ノバ・イグアス警察によると、狙われたのは黒人ではなく白人の女性で、容疑者は被害者の行動を入念に下調べしてから犯行に及んだ。

 男はサイウソン・ジョゼ・ダス・グラサス(Sailson Jose das Gracas)容疑者(26)と特定された。警察は精神に問題を抱えた人物と説明している。

 警察は現在、供述内容と過去の事例との照合を進めているが、これまでのところ、証言は過去の証拠と一致しているという。

 グラサス容疑者は、9年間に女性37人、男性3人、そして2歳児の計41人を次々と殺害したと供述。2歳児の殺害理由は、泣き声が隣人の注意を引いてしまうことを恐れたからだという。

 容疑者は「17歳で最初の女性を殺した時、快感を得た。殺人を続け、楽しんでいた」と供述しているとされる。さらに、あるカップルに依頼を受けて報酬目的での殺人に及んだこともあったという。このカップルは後に逮捕されている。依頼殺人での凶器は銃だったが、他の被害者は絞殺したという。

 容疑者は「誰かを殺していないと、ピリピリして、気分が上下してしまう。人を殺すと気分が落ち着く」と話している。

 容疑者は後悔の念を全く持っていなく、刑務所から出たらまた犯行に及ぶと語っている。ブラジルでは死刑制度はなく、最高刑期は30年とされる。(c)AFP