【12月9日 AFP】ボサノバの名曲「イパネマの娘(The Girl from Ipanema)」を作曲したアントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビン、Antonio Carlos Jobim)のブロンズ像が8日、ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のイパネマ(Ipanema)ビーチに完成した。

 ジョビンの死から20年が経過したことを記念して市が設置を決めたブロンズ像は、重さ200キロでギターを肩に担いだ姿をしている。制作したクリスティーナ・モッタ(Christina Motta)氏は「若く、ハンサムなジョビンの姿を選んだ。1960年代、成功の絶頂にいた当時の彼だ」と説明した。

 1994年に67歳で死去したジョビンは、ブラジルで最も偉大なミュージシャンと考えられており、リオにはその名を冠した空港もある。

「イパネマの娘」は62年にジョビンが作曲し、ヴィニシウス・ヂ・モライス(Vinicius de Moraes)が作詞を担当して生まれたボサノバの歌曲。観光地コパカバーナ(Copacabana)ビーチに隣接する富裕層のリゾート地、イパネマの海岸を歩く黄金色の肌をした娘の美しさを賛美するこの曲は、世界中で大ヒットし、65年に米グラミー賞(Grammy Awards)を受賞した。フランク・シナトラ(Frank Sinatra)をはじめ、数々のカバー曲でも知られる。(c)AFP