NFL、DVにおける「暗黙の了解」文化の根絶を宣言
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【12月3日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)は2日、数々のスキャンダルを受け、家庭内暴力における「暗黙の了解」文化を根絶させると宣言した。
米上院の公聴会に出席したNFLのトロイ・ビンセント(Troy Vincent)上級副社長は、レイ・ライス(Ray Rice)の不祥事について、対応を誤ったことを認めた。
元ボルティモア・レイヴンズ(Baltimore Ravens)のRBライスは、ホテルのエレベーター内で婚約者を殴打したとして、2試合の出場停止処分を受けた。
この処分は寛大すぎるとして議論を呼び、その後に暴行のシーンを収めた映像が公開されたことで、27歳のライスは無期限の出場停止処分を言い渡された。
「暗黙の了解文化を壊さなければいけない」としたビンセント上級副社長は、NFLがライス騒動の取り扱いを「誤った」ことを認め、「コミッショナーが初期段階でレイ・ライスに誤った処分を下した」と述べた。
2日の公聴会に先駆け、アメリカンフットボールの他に、米国のプロスポーツである野球、バスケットボール、アイスホッケーの各リーグも尋問を受けた。
NFLが家庭内暴力への対応について潔く誤りを認めた一方で、クレア・マカスキル(Claire McCaskill)上院議員は、これがアメリカンフットボールに限った問題ではないと指摘した。
「プロスポーツではほぼ例外なく、こういった罪を犯した人間に責任を課していない」
ビンセント上級副社長は、今後のケースに備えて、全面的に方針を見直すとしている。
「われわれが取り組まなければいけないのは、誤った行いに対する責任の問い方を明示すること、そして選手と従業員に対しフェアな仕組みを構築することです」
「NFLのユニホームに袖を通す以上、社会とみなさんの信用を背負っていることを自覚しなければいけない」
(c)AFP