【12月1日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)で11月29日、同国の旧支配勢力タリバン(Taliban)の戦闘員らが、教育慈善事業を営んでいた南アフリカ国籍の男性と、その2人の子どもを殺害した。一家の代理人が同月30日、明らかにした。

 タリバンの戦闘員らは、米カリフォルニア(California)州を本拠とする小規模な教育団体「パートナーシップ・イン・アカデミクス・アンド・デベロップメント(Partnership in Academics and DevelopmentPAD)」の施設を襲撃し、施設内にいたワーナー・グルネウォルド(Werner Groenewald)さん(47)、息子のジャンピエール(Jean-Pierre Groenewald)さん(17)、娘のロード(Rode Groenewald)さん(15)の3人を殺害した。

 ワーナーさんの妻ハネリー(Hanneli Groenewald)さんの姉妹で、一家の代理人を務めるリアナ・デュプレッシー(Riana du Plessis)さんがAFPに語ったところによると、ハネリーさんは事件当時、病院で勤務中だった。

 現場では、アフガニスタン軍の特殊部隊が3時間におよぶ銃撃戦の末、タリバンの戦闘員3人を殺害した。

「一家の家は焼き尽くされた」とデュプレシさん。「ハネリーは全部失った。子どもたちと夫、そしてペットの猫や犬も」

 タリバンのザビウラ・ムジャヒド(Zabiullah Mujahid)報道官はツイッター(Twitter)上で出した犯行声明で、同施設は秘密のキリスト教宣教集団のものだったと主張した。

 だが、デュプレシさんやグルネウォルドさんの友人たちは、一家は厳格なキリスト教信者だったが、宣教師ではなかったと述べている。

 カブール市警察のザヒル・ザヒル(Zahir Zahir)本部長は30日、襲撃によって南ア人3人とアフガニスタン人の市民1人が死亡したと確認した直後に辞任した。(c)AFP/Emal HAIDARY