【11月24日 AFP】これまで私生活について固く口を閉ざしてきたロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が23日、露タス通信(TASS)とのインタビューで初めて家族に関する情報を明かし、2人の娘に言及した。

 プーチン大統領にはマリアさん(29)とエカテリーナさん(28)という2人の娘がいるが、いずれもロシア国民ですら容姿を知らない謎に包まれた存在だ。

 しかしプーチン大統領はタス通信に対し、2人が海外に居住しているとのうわさを一蹴。「私のスケジュールは分刻みなので、娘たちでも月1、2回しか会えない」と述べ、毎月会っていることを明らかにした。

 娘たちはどの国で暮らしているのかと聞かれた大統領は、「ロシアだよ。それ以外のどこにいると言うんだ」と応じた。「もちろん、モスクワに住んでいる。会う時も家で会う」

 長女のマリアさんをめぐってはこの夏、ウクライナ東部でマレーシア航空(Malaysia AirlinesMH17便が撃墜された事件を受けてオランダの自宅から追い出されたと複数のメディアが報じたが、真偽は定かでない。同便にはオランダ人が多数乗っており、複数の犠牲者を出したヒルフェルスム(Hilversum)では市長がマリアさんの国外退去を求める発言をしたが、その後「軽率だった」として撤回している。

 一方、エカテリーナさんに関しては2010年に韓国軍高官と結婚する予定だとのうわさが流れたが、これはプーチン大統領の報道官によって否定されている。

 元KGBのプーチン大統領は、これまで公の場で娘たちとともに写真を撮られたことがない。前任の故ボリス・エリツィン(Boris Yeltsin)元大統領が娘のタチアナさんとよく一緒に行動していたのとは対照的だ。

■友人は少ないが「寂しくない」

 今回のインタビューは、緻密に作り上げられた大統領の清廉なイメージに磨きをかけるよう巧みに構成されている。大統領の好きな飲み物は、保温マグに入れた「普通の(ミルクを入れない)紅茶」だという。

 また、多忙すぎて友人は少ないが、「それでも寂しいと思うことはない。変わり者だと思われるかもしれないけれど」と述べている。(c)AFP/Anna MALPAS