【11月22日 AFP】スペインのスポーツ仲裁裁判所は21日、レアル・マドリード(Real Madrid)の下部組織で指揮を執っていたことを理由に3か月の活動停止処分を言い渡されていたジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)氏の異議申し立てを認め、処分を撤回した。

 スペインサッカー連盟(RFEF)は先月、同国でチームを率いるために必要なコーチングライセンスを取得していないとして、元フランス代表のジダン氏に対し謹慎処分を科していた。

 その後、レアルがスポーツ仲裁裁判所に異議申し立てを行ったことで処分は保留となり、ジダン氏は引き続きチームの指揮を執っていた。

 また、ジダン氏のアシスタントコーチを務めるサンティアゴ・サンチェス(Santiago Sanchez)氏の処分も解除されている。

 レアル側は当初、RFEFに上訴したが認められず、その後スペインのスポーツ仲裁裁判所に異議申し立てを行った。

 スポーツ仲裁裁判所の広報担当者はAFPに対し、「異議申し立ては認められました。これにより、RFEFの処分は無効になります」とコメントしている。

 ジダン氏はレアルの下部組織レアル・マドリード・カスティージャ(Real Madrid Castilla)の監督に就任したが、コーチングスクールの「Cenafe」は、レアルがアシスタントコーチのサンチェス氏の名前を利用して事実がばれないように工作していたとして、RFEFに直訴していた。

 しかし、レアル側はジダン氏がレアル・マドリード・カスティージャの属しているカテゴリーで指揮を執ることは、「フランスサッカー連盟(FFF)から認められている」と反論していた。

 ジダン氏は現在、フランス国内でレベル3のコーチライセンス取得を目指しており、FFFはコーチライセンスを取得するための講座を受講中であればチームを率いることができるとする欧州サッカー連盟(UEFA)の規定を理由に、レアルの主張を支持していた。(c)AFP