【11月21日 AFP】世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は21日、世界の女性の3人に1人が家庭内暴力(ドメスティックバイオレンス、DV)の被害に遭っており、DVを防止するための努力は世界的に不足しているとする一連の調査結果をまとめた報告書を発表した。

 世界の女性のうち、女性器切除(女子割礼)を経験した人は1億~1億4000万人、本人の意思に反する場合が多い18歳未満での結婚は約7000万人に達する。また、世界の女性の約7%が性的暴行の危険にさらされているという。

 このほか、紛争下や人道的危機の状況下で特に深刻化する暴力は、被害者に深刻な身体的、精神的影響を及ぼす点が指摘された。

 さらに報告書は、厳格かつ進歩的な法律が施行されている場合でも、多くの女性たちが差別や暴力、保健や法律関連のサービスが十分に利用できないという被害に遭っていると指摘している。

 WHOのクラウディア・ガルシアモレノ(Claudia Garcia-Moreno)医師は、「暴力の被害に遭っている女性や子どもの早期発見と支援などの効果的な対応が、女性たちの生活改善と幸福につながり、生きるために不可欠なサービスの利用にもつながる」と述べている。(c)AFP