【11月19日 AFP】2013年に世界で発生したテロ攻撃による死者数は前年比61%増と大幅に増加したことが、オーストラリアを拠点とする経済平和研究所(Institute for Economics and PeaceIEP)が18日にロンドン(London)で発表した2014年版「世界テロリズム指数(Global Terrorism Index)」で明らかになった。

 イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」やイスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」の台頭を反映したものといえる。

 2014年版世界テロリズム指数によると、2013年に世界で発生したテロ攻撃は約1万件で、前年比44%の増加を記録。テロ攻撃による死者数は2012年の1万1133人から1万7958人に増えた。

 2013年に死者が出たテロ攻撃が起きたのは60か国だった。死者の80%以上が、イラク、アフガニスタン、パキスタン、ナイジェリア、シリアの5か国で命を落としていた。

 テロの影響を最も大きく受けたのはイラクで、死者数は前年比164%増の6362人だった。死亡者の大半はイスラム国の攻撃によるものだ。上記5か国以外で起きたテロ攻撃による死者も増え、前年比54%増の3236人となった。

 一方、世界全体でみると、テロ攻撃による死者の66%がイスラム国とボコ・ハラム、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)、アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)の4組織いずれかが関与する攻撃で死亡していた。

 このほか報告書は、アンゴラ、バングラデシュ、ブルンジ、中央アフリカ、コートジボワール、エチオピア、イラン、イスラエル、マリ、メキシコ、ミャンマー、スリランカ、ウガンダでテロ攻撃の危険が高まっていると指摘した。(c)AFP/James PHEBY