【11月16日 AFP】セルビアサッカー協会(FSS)は15日、同国代表を率いるディック・アドフォカート(Dick Advocaat)監督の辞任を発表した。

 セルビアは前日、欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)の予選でデンマークに1-3で敗れていた。

 アドフォカート監督は協会が出した声明で、「セルビアとの仕事がこのような形で終わることを残念に思う」と話した。同指揮官は7月に監督に就任したばかりだった。

 前シーズンはオランダ・エールディビジのAZアルクマール(AZ Alkmaar)を率いたアドフォカート監督は、67歳となる現在まで、母国のオランダのほかにベルギー、韓国、ロシアなどの数々の代表チームを率いてきた経歴を持つ。

 しかし、大きな成功を収めたのはクラブを率いた時で、スコティッシュ・プレミアリーグ(SPL)のグラスゴー・レンジャーズ(Glasgow Rangers)では1999年に国内3冠を達成し、その後もゼニト・サンクトペテルブルク(Zenit St. Petersburg)で2007年にロシア・プレミアリーグ、2008年にはヨーロッパリーグ(UEFA Europa League)前身、UEFAカップ(UEFA Cup)を制した。

 欧州選手権の予選グループIで、セルビアは現在、勝ち点わずか1で最下位に沈んでいる。

 アルメニアとの1-1のドローで予選をスタートさせたセルビアだったが、先月ホームのベオグラード(Belgrade)で行われたアルバニア戦では、アルバニアの政治的な旗がスタジアム内に投下されたことを契機に、セルビアのファンがピッチに侵入してアルバニアの選手を襲い、試合が没収されるという事件を起こした。

 この事件を受けて、欧州サッカー連盟(UEFA)の規律委員会はセルビアに対し、試合は同国の3-0の勝利とした上で、勝ち点3を剥奪するという決定を下していた。(c)AFP